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INTERVIEW vol.01 金親丈史さん

喜多方エリアコーディネーター
金親丈史さん

「町と森との中間地点に立ち、アートで両者を繋ぎたい」

金親さんが喜多方と出会ったのは今から9年前。
食物アレルギーを持つ娘さんのため、当時から“食育”に力を入れていた喜多方市に移り住みました。
もともと、無垢の木材を使い、伝統工法にのっとった家づくりに携わってきた金親さん。
そんな金親さんにとっての喜多方市は、「素材がふんだんにある場所」だそう。

「食べ物や自然だけでなく、僕らのようなものを作る人間にとってのインスピレーションが湧いてくる場所だったり、古い建物など、とにかくトラディショナルなものが多い場所だと思います。
そういう意味でも魅力的な場所ですね」

現在の喜多方市は、2006年に旧喜多方市と耶麻郡熱塩加納村・塩川町・山都町・高郷村が合併して発足しました。
旧喜多方市は商業施設などの立ち並ぶ市街地、そしてそれ以外の4市町村は昔ながらの農村風景が広がる地域。
そんなまったく違う側面を持つ2地域が合併したことで、旧喜多方市と中山間地域との折り合いの付け方が一番の問題になっていると金親さんは言います。

「町の人にとって中山間地域は、知り合いでもいない限り未知の場所。
逆に中山間地域の人にとっての町は、生活で利用する場面も多いのでよく知っている場所。
両者はそういった一方通行の関係にあるんです。
そこで今回、僕たちが≪森のアートプロジェクト≫で掲げたテーマは、“森と町の中間点に目を向けること”でした。
両者の関係をアートを介在させることによって、その隔たりを埋めていけるのではと考えています」

観光地化された市街地ではなく、あえて喜多方市の周辺部の森が広がっている地域にスポットをあて、森の人々について知ってもらうこと。そして両者の繋がりを作っていくこと。
喜多方エリアのプログラムは、そんな視点に立って企画されています。
そのため、参加アーティストたちの作品作りも地域の調査やフィールドワークを綿密に行うところからスタート。
彼ら自身がそれぞれの地域に出向き、住人の皆さんからお話を訊き、体験したことを活かし、作品へと昇華させていきます。

「今年度はまだ形になるものは少ないのですが、これからどんなふうに展開していくか、その過程も楽しんでいただけるのではと思っています。
森とは私たちにとって決してアンタッチャブルなものではないですが、かといって身近でもない。
でもとても魅力的なものなんですよね。
アーティストを介して、そんな森の一面を感じていただければと思います」

喜多方エリアコーディネーター

金親 丈史

1965年秋田県秋田市出身、1987年筑波大学芸術専門学群建築デザインコース卒業。在学中に3年間を掛けて八郷町から学園都市への茅葺き民家の移築を行う。杉坂建築事務所において木造建築の実際について学んだ後、1998年奥会津の三島町早戸にて明治時代の茅葺き民家暮らしを始め、古民家再生や地域の素材や技を活かした家づくりを展開する。現在は喜多方に拠点を移し、建築関係のプロジェクトマネージメントとを中心に、地域づくりや自然エネルギーの普及活動等、多岐に渡る活動を行っている。

2014.12.16

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