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たかさと棚田ウォークと化石発見者へのインタビュー

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9月26日-27日と、高郷プロジェクトを進める稲垣さんが喜多方を訪れました。

今回は、高郷町小土山集落の棚田沿いを歩く「たかさと棚田ウォーク」への参加と、1973年に高郷町でクジラの化石を発見した方(当時女子高生)へのインタビューが目的です。

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26日、たかさと棚田ウォーク開始の一コマです。
集合場所となった温泉「ふれあいランドたかさと」で準備運動をする参加者の方々と、作品制作のため映像を撮っている稲垣さんです。
今年度はシティレガッタ(ボートレースの大会)や、富士山山開き、棚田オーナー制度など高郷町の行事やイベントに参加しつつ、作品制作を行っています。

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初夏にも実施した棚田ウォークですが、今回は小雨が降っていたせいか参加者も少なめでした。
歩きながらも映像を撮っている稲垣さんですが、集団を追いかけて撮るようなことはせず、あくまで稲垣さんのペースで黙々と歩きながら撮っています。

今年度の高郷プロジェクトでは、稲垣さん(アーティスト側)から何かを提示することはあまりせず、逆に町で既に行われている行事に積極的に参加し、町のことを教えてもらおうということで、今回も参加しています。その中で何か面白いことを見つけたり、町の人と関わったり。
高郷町に通い続ける中で、町の人との関係性も少しずつ築けてきた今、まだまだ形になるものは少ないですが、できることも少しずつ増えてきた感じがしています。

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小土山集落の棚田は、収穫時期を迎えたコシヒカリの稲穂がたわわに実っていました。

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27日は、高郷町の塩坪化石層で1973年にクジラの化石を発見した橘内ゆきえさんに40分ほどのインタビューを行いました。
高郷町での化石の発掘や研究は、専門の研究者が進めてきたのではなく、あくまで町単位、市民レベルで進めてきた歴史があります。
橘内さんも、発見当時は若松女子高校(現在、会津学鳳高校)の地学部員でした。

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インタビュー場所は、昨年度のリサーチでも訪れた、廃校舎を利用して作られた喜多方市の文化学習・体験交流施設「カイギュウランドたかさと」です。
この施設のクジラの展示室の一画をお借りし、橘内さんが実際に発掘したクジラの背骨の化石を前に、インタビューを行いました。

橘内さんは、当時の若松女子高の地学部顧問であった小林昭二さんの「カイギュウが見つかるかもしれない」とのワクワクした熱意に惹かれ入部を決め、当日の調査も小林さん率いる地学部有志の生徒で、塩坪化石層に調査に行った際に偶然見つけたそうです。

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稲垣さんがカメラを向けている先、2つの丸っこい骨同士がくっついている化石が、橘内さんが見つけたクジラの背骨の化石です。

橘内さんからは、まだ村であった高郷のお店の方からツルハシを借りて生徒で掘った話や、帰りは化石を含む人の頭ほどの岩石を棒にくくりつけ、交代でかついで電車で乗り、会津若松の高校まで運んだという話を、懐かしそうに、ご自身の記憶を辿るように聞かせてくださいました。

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インタビュー後は、福島県の天然記念物指定地でもあり、化石の発見場所でもある塩坪化石層にも訪れました。この場所から見つかった「アイヅタカサトカイギュウ」も、県の天然記念物に指定されています。

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塩坪化石層を橋の上から見おろした様子です。この場所からクジラやカイギュウが発見されたと聞くと、1000万年前はここが海だったということも、信じられる気がしてきます。

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橋の反対側から見える新郷ダム、及び新郷発電所です。
会津近辺の方なら、こちらの風景ならば見覚えがあるという方も多いかもしれません。

高郷町の文化のシンボル的な存在ともいえる「カイギュウ」に注目し、関係する方々から、話を聞くリサーチ活動を進めている稲垣さん。個人と地域との関わりから、少しずつ高郷が見えてくるようです。
こちらのインタビュー作品は、11月14日(土)に行われる、海に住む哺乳類の化石をテーマにした「化石研究会 高郷例会」にて発表予定です。

参考:化石研究会 高郷例会

(喜多方WG 佐川友美)

2015.09.27

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